アオシマ 1/700 「秋月(竣工時)」


 アオシマの秋月は基本形は良いキットだと思います。ただ、ディティールがおとなしめなので、
 エッチングパーツを使って製作する場合、バランスを取るために色々と追加工作する必要が出てきます。
 以前に冬月と涼月を作ったことがありますので、これでアオシマの秋月型は三隻目の製作です。
 冬月と涼月を製作したときは、考証も技術も更に未熟でしたのでお見せしたくありません…。

 昔読んだ本には、秋月がソロモン沖でB-17三機に襲われた時の話が載っていて、
 そのとき秋月は前部と後部の主砲をそれぞれ別の敵機に指向し、初弾発射で二機同時撃墜した。
 とありました。すごいぜ秋月!しびれるぅ!!

 …と、上記の武勇伝を長いこと信じていたのですが、最近の研究の結果どうやらその話は怪しいと
 言われております。(´・ω・`)
 その根拠の1つとして、後部の射撃指揮装置が実は”外観のみで中身がなかった”というものでして、
 当時の乗組員の皆様が口を揃えておっしゃってられます。
 秋月型は前後の分火射撃はできなかったという話が現在では有力です
 というわけで製作の際には後部射撃指揮装置の測距儀を切り落としておく必要があります。

 このアングルで見るのは好きです。偵察機から見下ろしたような気分になります。
 米軍機のつもりになって、「あれは新型の防空駆逐艦TERUTSUKIだ、むやみに近づくな!!」
 …なんてね。
 (米軍は、秋月型のことを戦争が終わるまで、ずっと照月型だと思っていたらしいです。)


アオシマのキットでどうしても気になるのが、この主砲です。パーツを見ると砲身に防水布が
付いているように見えます。
しかし当時の秋月型の、どの写真を見ても防水布は付いていません。防水布がないというのも
変な話だとは思うのですが、無いようにしか見えないので、ここは修正しました。

4mmくらいのプラパイプを四等分して砲身基部を埋めます。真ん中に細いプラ棒で
仕切りを入れた後、砲身として0.5mm真鍮パイプを差し込みました。
砲口が開いてなくても気にならない方は、プラ棒や伸ばしランナーでも良いと思います。
 同じ物を四つ作らなければいけないので
 結構めんどくさいです。
 砲室側面にも窓などのディテールがありますが
 自分としてはどうでもいい個所なので省略です。

 この秋月を作った後にピットロードから
 秋月型が発売されました。
 自分はまだ現物を見ていませんが、主砲の
 表現はどうなっているのでしょうか?
 ピットの主砲をそのまま移植できるなら
 楽なんですが…。

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